ビカクシダ-リドレイの育て方【siora】
2016-6-2 ビカクシダ・リドレイの育て方
当ページをご覧いただきありがとうございます!
sioraの塩浦です!今回は非常に問い合わせの多いビカクシダのリドレイについて育て方を私の経験した範囲でお伝えしてまいります!
是非、植物ライフの参考にしていただければと思います!
※当店で販売・管理しているうえでの経験上のお話ですので環境によっては合わないことがあったり、違うご意見などもあるかと思いますがご了承ください。
ビカクシダ・リドレイ(platycerium ridleyi)
原産地(ボルネオ・マレー半島)などでは乱獲により個体数が激減しているため、とても希少で出回っている数が少ないのが現状です。産地さんの頑張りにより今では手に入れることができますが、流通量がかなり少ないのが現状です。 突き出た胞子葉の形がまさに鹿の角の様でかっこよく、貯水葉の脈のように浮き出た葉脈はとても興奮するところ!
ですが、ビカクシダの中でも難しいと聞いたことはないでしょうか?四季のある日本で育てるのはなかなか注意が必要です。
まずオンラインショップや店頭、ヤフオクなどで手に入れることの多いリドレイですが、大きく分けて、「山取り」と「栽培品」があります。
●山取りリドレイ
いわゆるワイルド個体といわれるもので最近ではミャンマー産のものが出回っているかと思いますが、その名の通り自生地にある個体をはがして日本に持ってきたものです。
特徴は、ごつごつしていて見た目はいかにもワイルド!という感じです。また、生命力という点では栽培品よりもあり比較的丈夫です。
●栽培品
こちらは胞子から育てたものがほとんどになると思いますが水の量や、日光を適度に保護して栽培したリドレイになり、山取りリドレイよりも柔らかい印象で胞子葉・貯水葉とも色がきれいかと思います。ただ山取りリドレイに比べて個体差はありますがやや弱い印象です。
当店では乱獲反対(野生個体からの栽培は含まない)の観点から基本的には栽培品を取り扱っておりますので栽培品を中心に育て方についてお話しさせていただこうと思います。
●基本的な日光について
リドレイは原産地ではスコールの雨が降り、太陽にしっかり当たる木の上部に自生しており、日光には強いのですが、栽培品は多少遮光されて作られてるので真夏の直射日光は避けたほうがいいです。基本的には明るい日陰(直射日光のとなりぐらいの日陰がいいと思います)に置きます。ただし、関東以西の場合は冬場や春秋には直射日光に2から3時間ならあてたほうがいいです。
●基本的な水の上げ方
原産地では貯水葉で内部を覆って余分な水が入らないような構造になっております。ですのでバケツにつけてたっぷり水をあげるというのは基本的にはお勧めしません。というのもリドレイはたっぷり水を吸ったあとに風通しの悪いところに置かれ余分な水が乾かないのを嫌います。気温の高い最低気温20度 最高気温30度ぐらいの夏場であれば、バケツにつけたあとに風通しのいい日陰で余分な水分を飛ばしてあげれば大丈夫です。基本的には雨が降るように上からシャワーなどで水をかけてあげるのがいいです。※ミズゴケが乾きすぎた場合は水をあげてもはじきますので軽く水をかけて少し水をミズゴケに吸わせてから水をあげてください。
さて、季節のお手入れ方法です(関東より以西の平野部を基本にしております)
4月、5月
気温が高くなる日がでたりして貯水葉や胞子葉が動き出す時期です。また気温が高い日と低い日がまちまちなりますので枯らしてしまう確率の高い時期です。外に出して風通しのいいところで育ててあげるといいです。直射日光に当てても大丈夫ですが、日陰でずっと育てていた場合はいきなり直射日光に当てると葉焼けをおこしますので明るい日陰に置くことをお勧めします。水やりは最低気温が20度を下回る日が続き最高気温も25度以下ぐらいでしたら、しっかり乾いてから水をあげます。水をあげない日でも乾燥する季節になりますので株全体に霧吹きなどで水をかけてあげて湿度をあげてあげるほうが痛みも少なく育ちます。ポイントは天気予報の週間天気で最低気温・最高気温をチェックし水やりの加減をしてあげましょう。
また、温室やお部屋で気温を高く設定できる場合はまだ中で育てたほうがいいとおもいます。
6月~8月
気温が高くなりリドレイの好む30度付近の気温になってきますので成長も加速してきます。新しい葉が展開してきて楽しみの増える時期です。
乾いてからしっかりとシャワーで水をかけてあげましょう。ただしあげすぎには注意が必要です。また、水をあげて閉め切ったお部屋で管理すると気温が上昇し蒸れて腐ってしまうことがありますので室内の場合は夕方から夜にかけて水をあげて窓を開けるか扇風機を回すかして風通しを良くしてください。直射日光は葉焼けの原因になりますので避けたほうがいいです。
9月~11月
気温が徐々に低くなっていきます。気温に気を付けて水やりを加減してください。また、最低気温が15度を下回ってきたらお部屋の暖かいところで育てるようにしましょう。窓際の直射日光の当たる場所でも大丈夫です。気温が低くなるにつれ水の渇きが遅くなりますので室内に取り込んだ後は扇風機などで風を回してあげることが必要です。
12月~3月
気温が低くなり、高温が好きなリドレイにとっては一番つらい時期です。
加温できる場合は20度以上を保てば成長が止まることはないので成長が続きます。扇風機などで風を回すこと、定期的な空気の入れ替えをしてください。水をあげるときはあげすぎず、気温が上がり始める昼前にあげるのいいでしょう。
可温ができなければなかなか厳しいです。15度以上は保つようにしなければほとんどの場合枯死してしまいます。
低温期は一回の水やりを少なめにします。少しミズゴケが吸い込む程度にして乾きやすくします。そのせいで貯水葉は枯れてきてしまいますが、仕方がないと諦めましょう。また全体的に元気がなくなてきます。これは植物固体ができるだけ生き延びるために葉や新芽を枯らしてコアの部分(ビカクシダの場合は成長点の真ん中)を守るためかと思います。元気がなくなってきたから水をたっぷりあげると、低温期では枯死してしまいます。
リドレイを越冬させるためには20度以上&風通しが必要だと思います。
※ちなみに我が家で実験したところ10度ぐらいまでは何とか持ちこたえますがその後4月5月になっても回復は遅く、逆に暖かくなって成長を再開した矢先に枯れる個体も出てきました。リドレイをしっかりと育てられるのであれば「マダガスカリエンセ」以外のほとんどのビカクシダは問題ないと思います。
POINT
・週間天気・気温を見ながら水やりのタイミングを調整すること。
・越冬には20度以上が必要
・風通しをしっかりすること
ビカクシダ-リドレイ platycerium [ridleyi]
●胞子葉の展開について
当店のビカクシダは海外でポットにて栽培されたリドレイを輸入して板付にして販売しております。育てている段階で上もしくは斜め上から光が当たるようなところで育てていると上向きに葉を展開してきてまるで野生個体のような雰囲気になります。それはそれでいいのですが、横にむいた状態がいいという方もいるかもしれません。その場合はやや日陰気味でよこの窓がとても明るいというようなところで育てると横に展開してくれます。
やや徒長気味になり伸びてしまいますが横に展開してくれます。しかしながらやはり重力というものも感じているのでしょう、板付にすると少なからず上向きになります。
リドレイを検索していると、葉が丸まって短いものや、細いものなど見かけますが、推測ですが胞子からポットで栽培しているときに出てくる単なる個体差だと思います。
●薬剤について
ビカクシダは基本的には肥料食いですので肥料は好きなほうです。生育期(温度の高い時期)にあげると成長が早いです。あげ方としては液体肥料を観葉植物用に薄めて水やりの時にあげるのもいいですし、固形の肥料を直接埋め込むこともOKです!ただし埋め込む際、直接根に当たらないようにしてください。濃度が濃すぎて肥料焼けしてしまいますので注意が必要です。
また、カチッとした葉姿に育てたい場合は肥料をあげずに育てたほうがいいです。肥料をあげすぎるとやや柔らかい印象になります。
●よくある質問
・貯水葉や胞子葉が枯れてきたらとってもいいのですか?
→他のビカクシダもそうですが貯水葉はできるだけ残しておいたほうがいいです。新たな貯水葉が展開してきたときにクッションの役割になり空間を作り空気を通してくれますので蒸れて貯水葉が腐ってくることを防いでくれますし、その隙間にも今後根を展開してきますので大事にしたほうがいいです。
胞子葉はぽろっととれるまでおいておいたほうがいいです。無理に引っ張ると株自体がはがれてしまうことがあります。
・購入したリドレイの葉が黄色くなってきた。どうしたらいいですか?
→輸入株のリドレイやコロナリウムまたはその交配種は輸送時のストレスや輸出の際に検疫のために乾燥させなければならないので成長途中の新芽などもあまり生育せず次の展開へ移ってしまいます。ですので輸入株を購入したときは最初にあった葉はすべて入れ替わると思っていただいたほうがいいと思います。また新たに出てきた葉はその生育環境になれた葉なので丈夫になります。
・貯水葉ごと取れてしまいました。どうすればいいですか?
→育てていると、水やりの際に勢いよく水をかけてしまったり、落としたりして貯水葉ごとはがれてしまうことがあります。その時は元のところにくっつけてやや強く上から押しつけてひもなどで元の状態に固定します。ビカクシダは基本的に基部さえ残っていればまた根を伸ばして成長してくれます。しかしやや弱りますので日陰に置きしっかり根が張ってくるのを待ったほうがいいです。むやみに肥料などはあげないようにしてください。また、低温気の場合はできるだ暖かくしてください。20度以上ほしいところです。
※こちらの記事はこれからも更新していきますのでご意見・ご感想がございましたらお気軽にお問い合わせください!→ info@siora.jpまで
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